ポスティングの世帯数の調べ方 — 無料でエリアの世帯数を調べる(エリアが複数でも)
「このエリアにチラシを撒くとして、何部刷ればいい?」。ポスティングの見積もりや配布計画をつくるとき、最初に必要になるのがエリアの世帯数だと言われています。
結論から言うと、エリアの世帯数は無料で調べられます。この記事では、公的データを使って世帯数を調べる方法を紹介し、そのうえで「配布候補エリアが複数ある」ときに現実的な調べ方までを説明します。なお、部数の決め方や反響率といったポスティング運用そのものの数字については、一般に言われている考え方を参考として紹介するにとどめます(実際の判断は配布実績のある専門家にご確認ください)。
「人口」と「世帯数」の違い
チラシの配布は1枚を1軒(=1世帯)の郵便受けに入れる形が基本のため、部数と対応しやすいのは人口よりも世帯数だと一般に言われています。同じ1万世帯でも、単身者が多い町(ワンルーム中心)とファミリーが多い町(戸建て・分譲マンション中心)では世帯の構成が異なるため、世帯数とあわせて人口・世帯人員も見ておくと町の性格をつかみやすいとされています。どの指標をどう使うかは配布物や商材によって変わるため、ここでは「世帯数と人口は別物」という点だけ押さえておければ十分です。
無料で調べる方法① 国勢調査の世帯数(e-Stat)
世帯数の一次データは国勢調査です。政府統計の総合窓口e-Statで、市区町村や町丁目ごとの世帯数が無料で公開されています。「〇〇市 △△町 世帯数」を調べたいだけなら、e-Statの表を引くのがいちばん確実です。
ただし正直に言うと、e-Statの表は行政区域の単位(市区町村・町丁目)でしか出ません。「この店から半径1kmの世帯数」のような、区域をまたぐ円で切りたいときには向きません。配布エリアを地図上の円で考えている場合は、次のjSTAT MAPが便利です。
無料で調べる方法② jSTAT MAP(地図で円を描いて集計)
e-Statの地図機能jSTAT MAPを使うと、地図上に半径◯mの円を描いて、その中の国勢調査の世帯数・人口を無料で集計できます。「駅から半径1km」「店舗から500m」のように、配布エリアを円で決めるポスティングとは相性が良い道具です。1エリアをじっくり調べるなら、これで十分です。
限界も正直に。jSTAT MAPの集計は基本的に1エリアずつです。「配布候補が5エリアある」「営業所ごとに商圏の世帯数を出したい」となると、1件ずつ円を描いてレポートを出し、Excelに転記する——という手作業になりがちです。
無料で調べる方法③ ポスティング業者のエリアデータ
配布を業者に頼むなら、多くのポスティング会社がエリアごとの配布可能世帯数を持っていて、見積もり時に教えてくれます。プロの実配布ベースの数字なので、集合住宅の管理規約で入れられない棟などを差し引いた「実際に撒ける数」に近いのが強みです。
一方で、これはその業者が配布する前提の数字です。自分で複数の業者を比較したい、配布は自社スタッフでやる、エリアを自分で切り直したい——という段階では、公的データ(国勢調査)で中立に世帯数を押さえておくほうが計画を立てやすくなります。
配布エリアが複数あるとき — 住所リストで一括
ここが一番のつまずきどころです。店舗や配布拠点が複数あって、それぞれの周辺世帯数を一覧で比べたいとき。jSTAT MAPで1件ずつ円を描くのは、5件を超えたあたりから現実的でなくなります。
拠点や配布中心の住所リストがExcelにあるなら、リストごとアップロードして「半径500m/1km/3kmの世帯数・人口」の列を追加してもらうほうが早いです。1件ずつ地図をクリックする作業がなくなり、そのままエリア比較表になります。
住所を貼り付けるだけで、半径500m〜3kmの世帯数・人口を一括で調べられます。
登録不要・30行まで無料。データは国勢調査(2020年)ベース、出典を明記して商用利用できます。
参考:世帯数と配布部数の関係(一般に言われていること)
ここからは、ポスティングの運用でよく紹介されている考え方の紹介です。私たちは配布実務の専門家ではないため、数字はあくまで一般的な目安として受け取っていただき、実際の判断は配布実績のある会社や担当者にご確認いただくのが良いと考えられます。
配布は1世帯に1枚が基本とされるため、配布世帯数がおおよその部数の上限になると言われています。そのうえで、必要な反響件数から逆算して「どこまで撒くか」を決める方法が一般的に紹介されています。
| 業種の例 | 一般に言われる反響率の目安 |
|---|---|
| 飲食・デリバリー・美容 | 0.1〜0.3%程度と言われる |
| 学習塾・習い事・クリニック | 0.05〜0.15%程度と言われる |
| 不動産・リフォーム・高額商材 | 0.01〜0.05%程度と言われる |
たとえば「申込を10件、反響率0.1%を見込む」場合、必要な配布部数は 10 ÷ 0.001 = 10,000部 という計算になる、という説明がよく見られます。この部数が配布エリアの世帯数に収まるかを世帯数ベースで確認する、という使い方が想定されているようです。反響率は業種・地域・チラシ内容で大きく変わるとされ、実配布の結果で更新していく前提で語られることが多いようです。
まとめ
- 部数と対応しやすいのは人口ではなく世帯数だと一般に言われている
- 世帯数は無料で調べられる。行政区域ならe-Stat、地図の円ならjSTAT MAPが公式データ
- 配布拠点が複数あるなら住所リストごと一括で世帯数を付ける方が早いと考えられる(登録不要・30行まで無料)
- 反響率や部数の目安は業種で大きく変わるとされる。数字の当てはめは配布実績のある専門家に確認するのが良い