商圏レポートを作る CSVで試す
タスデータ › コラム › 商圏分析ツールの料金はいくらか

商圏分析ツールの料金はいくらか — 公式に公開されている金額だけを集めて整理

2026年7月17日 / 最終更新 2026年9月20日
📡
監修:タスデータ(住所・地図データの専門チーム)
住所リストへの商圏データ付与を提供している立場から、公的無料ツールと有料ツールの価格・用途を整理しています。掲載している金額は、各社の公式ページで確認できたものだけです(確認時点を併記しています)。

「商圏を調べたいが、ツールがいくらかかるのか読めない」。出店や販促の稟議を前に、そう検索する方は少なくないようです。ところが検索しても、金額そのものにはなかなかたどり着きません。ここではベンダーの公式サイトで金額が公開されているものだけを集めて整理し、そのうえで業務の規模と頻度から見た向き不向きを並べていきます。特定の1社を勧める記事ではありません。

先に立場を明かすと、筆者は住所リストに商圏人口などの列を付けるサービスを提供している側です。そのうえで、無料の公的ツールを含めて整理します。金額は改定されるため、確認した時点を数字ごとに併記しています。

論点1:金額を公開しているベンダーが、そもそも少ない

料金が読めない原因は、検索する側ではなく情報の出方にあります。「商圏分析 ツール 料金」で実際に検索すると、上位に並ぶのは比較メディア・SaaS紹介メディアが大半で、ベンダー自身の公式ページは少数です。公式サイトに行っても、上位プランや法人向けプランは「お問い合わせ」となっている例が多く見られます。

たとえばTerraMapは、Standardの本体価格が公式ページに明記されている一方、Web Plus・Web・DXといった上位・派生プランは金額非公開で問い合わせ制です。ArcGIS(Esri)の個人向けライセンスも、ESRIジャパンの公式ページには日本円価格の掲載がなく、米国Esriのページへ誘導される形になっています。

つまり「相場が分からない」のは調べ方の問題ではなく、公開されている情報の量がそもそも限られているためだ、という整理ができます。以下に並べるのは、公式ページで金額を確認できたものだけです。

論点2:公式に公開されている金額

ツール公開されている金額形態・時点
jSTAT MAP(総務省統計局)無料(初期費用・月額なし)公的統計の無料ツール
MAP-STAR Web診療圏分析(ワイ・ビー・シー)月額 18,700円(ブロンズ)/29,700円(シルバー)/33,000円〜(ゴールド)クラウド型・2ユーザー目以降は別料金
TerraMap Standard本体 638,000円+保守月額9,900円
本体 580,000円+保守月額9,000円(税別)
買い切り型。上段はゼンリンマーケティングソリューションズの記載(2022年8月時点)、下段はマップマーケティングの記載(2024年3月末時点データ反映)
MarketAnalyzer 5(技研商事インターナショナル)初期費用 640,000円+年間利用料 1,500,000円(Basic・1ライセンス)/2,100,000円(Standard)/2,400,000円(Insight)(税別)高機能GIS。2026年7月時点の記載
TerraMapの金額が2つ並んでいるのは、取り扱う2社の公式ページで記載の時点が異なるためです。どちらも公式ページの記載であり、どちらかが誤りというわけではありません。検討に使う際は、実際の見積で確認する前提の参考値として扱う形になります。

この4つを並べると、価格帯が連続ではなく役割の違う層に分かれていることが見えます。0円(1地点ずつの公的ツール)、月1.87万〜3.3万円(用途を絞ったクラウド型)、買い切り58万〜63.8万円+保守(デスクトップGIS)、初期64万円+年150万〜240万円(専任担当を前提とした高機能GIS)という並びです。上に行くほど機能は増えますが、同時に価格と学習コストも上がります。

論点3:無料のjSTAT MAPで足りる場面と、足りなくなる場面

費用を考える前に、まず無料でどこまでできるかを押さえておくと判断しやすくなります。総務省統計局のjSTAT MAPは無料で、地図上の1地点について半径内の人口・世帯数を国勢調査ベースで集計できます。データは国勢調査そのものなので、1〜2地点を確認する用途では十分だ、という声が多いようです。なお、データの保存・ジオコーディング・インポート/エクスポート・リッチレポートの作成などは、政府統計の総合窓口アカウントの登録者限定の機能とされています。利用料そのものは登録の有無にかかわらず無料です。

一方で、次のような場面では手作業の比重が増える、と指摘されます。

「無料か有料か」だけでなく、1地点ずつか、リストで一括かという軸も費用対効果を分ける、という整理ができます。

論点4:高機能GISが「オーバースペック」になりやすいケース

MarketAnalyzerのような高機能GISは、人流データ・売上推計・詳細な地図表現まで扱える強力な道具です。ただ、次のような条件が重なると、機能の大半を使わないまま費用だけが乗る、という見方もあります。

この場合、無料ツールで手作業を続けるか、月額数万円の帯で一括処理に寄せるか、という選択が現実的になりやすい、と筆者は捉えています。

論点5:「リスト一括 × 低価格」という中間の選択肢

無料だが1地点ずつのツールと、初期64万円+年150万円規模の高機能GISとの間に、住所リストをまとめて数値化することに絞った低価格の道具という選択肢があります。地図画面や高度な可視化は持たない代わりに、候補地の一覧に人口・世帯数・競合件数などの列を付けて返す、という役割です。

タスデータもこの中間に位置するサービスです。同じ国勢調査(地域メッシュ統計)を使い、住所リスト全件の商圏人口を一括で集計してCSVで返します。料金は従量課金ではなく行数ベースで、Free(月100行・0円)/Standard 月4,980円(50,000行)/Pro 月9,800円(200,000行)を公開しています。「毎回jSTAT MAPで20地点を手入力していた」作業を短縮する用途に向く、という位置づけです。

候補地の住所リストを貼り付けるだけで、半径500m〜3kmの商圏人口・世帯数の列を一括で付けられます。
メール登録だけ・月100行まで無料。結果はCSVで保存でき、資料にそのまま使えます(出典明記)。

商圏人口の一括ツールを使う →

先に1地点だけ試すなら 商圏レポート(住所を入れるだけ・無料) もあります。

選び方のまとめ

あなたの状況合いやすい選択肢
1〜2地点だけ・今すぐ・お金をかけたくない無料のjSTAT MAP/タスデータのFree枠(月100行)
候補地リストを同じ条件で並べて比較したいリスト一括×低価格型(タスデータ等)
人流・売上推計まで含めて専任で分析する高機能GIS(初期64万円+年150万円〜の帯)

費用の議論は「どれが高機能か」に流れがちですが、実務では「調べる地点は1つか、リストか」「使う頻度は常時か、たまにか」を先に決めると、必要な価格帯が自然に絞れる、という見方ができます。

関連記事・ツール
出店候補地を複数まとめて比較する方法
📕 このテーマの全体像:住所データ整備 完全ガイド
商圏人口の調べ方 — 無料でここまでできる
jSTAT MAPが「難しい」と感じたら読む記事
半径◯kmの商圏人口を一括で(無料アカウント)
住所1つで商圏レポートを作る(無料)