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店舗の案内図・アクセスマップを無料で作る方法 — Googleマップはチラシに使える?地図ごとの条件を整理

2026年10月6日 / 最終更新 2026年10月6日
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監修:タスデータ(住所・地図データの専門チーム)
住所と地図のデータを扱っている立場から、Google・国土地理院・OpenStreetMapの公式ガイドライン・操作マニュアルで確認できた内容を整理しています(2026年10月6日時点)。

店舗や教室、イベント会場の場所を伝えるために、チラシや名刺、ホームページに地図を載せたい。そのときに出てくる疑問は2つです。Googleマップの画面をそのまま載せてよいのか、そしてお金をかけずにどう作るか。ここでは、地図ごとに公式が示している利用条件と、無料で案内図を用意する手順を、論点ごとに整理します。

扱う地図は、Googleマップ、Google Earth、ストリートビュー、国土地理院の地理院地図、OpenStreetMapの5つです。条件は各公式ページの記載をそのまま伝えます。

やりたいこと読む論点
どの地図なら載せられるのか、全体を知りたい論点1
チラシ・名刺・パンフレットにGoogleマップを載せたい論点2
ホームページに地図を載せたい論点3
目印や道順を書き足した案内図を無料で作りたい論点4
紙面が狭いので、地図の代わりにQRコードやリンクで案内したい論点5
地図を印刷して手渡したい・書類に付けたい論点6

論点1:どの地図なら載せられるか — 地図ごとの公式の条件

地図の利用条件は、地図の提供元ごとに別々に決まっています。Googleの3つのサービスは「Geo Guidelines」という1つのガイドラインにまとまっていて、サービスごと・用途ごとに「可」「不可」の区分が並んでいます。国土地理院の地図は測量法に基づく手続き、OpenStreetMapはオープンデータのライセンスで条件が決まります。

用途を「印刷物」「ウェブサイト」「書類」の3つに分けて、公式の記載を表にします。

地図印刷物(チラシ・名刺・パンフレット)ウェブサイト書類
Googleマップ 名刺・パンフレット・配布物・チラシなどの販促物での補助的な案内用途は可(5,000部まで)。販促物・広告物での主役としての利用や創作的な利用、消費者向け商品・包装は不可 埋め込みは可。Googleの許可は不要 会社の報告書・提案書・プレゼンテーションなどのビジネス文書は可
Google Earth 書籍(5,000部まで)・定期刊行物・ビジネス文書は可。商用・販促の目的では使えない ウェブやアプリへの埋め込みは不可 ビジネス文書は可。商用・販促の目的では使えない
ストリートビュー 印刷の用途はすべて不可 埋め込みは可。Googleの許可は不要。スクリーンショットは不可 印刷の用途はすべて不可。スクリーンショットは不可
地理院地図(国土地理院) 出典の明示が必要。デザイン、内部利用、テレビ番組、書籍の挿入図などは承認申請が不要。測量法第29条の「複製」、第30条の「使用」に当たる利用は承認申請が必要(論点4)
OpenStreetMap データの複写・配布・送信・利用が認められている(ライセンスはODbL)。OpenStreetMapへのクレジットと、データがODbLで利用できることの明示が必要

Googleのガイドラインは、ここに挙げた目的の範囲であれば、利用の申請は原則として不要だとしています。申請が必要と明記されているのは、映画・テレビでの利用、オンラインの動画広告や販促目的の動画での利用、ストリートビューを映像作品に使う場合です。

Googleの3サービスに共通する条件:帰属表示

Geo Guidelinesは、Googleマップ・Google Earth・ストリートビューのすべての利用で、Google(該当する場合はデータ提供元も)への帰属表示が必須だとしています。地図の画像の隅に出ている「Google」や「地図データ ©」の表記がそれに当たります。ガイドラインの記載は次の通りです。

地図の一部を切り抜いてチラシに貼ると、隅の表記が切り落とされた状態になります。切り抜いた地図のすぐそばに同じ表記を入れ直すと、上の条件に沿った形になります。

OpenStreetMapのクレジットの入れ方

OpenStreetMapの著作権とライセンスのページには、クレジットの入れ方が次のように書かれています。

同じページには、データを改変・翻案したものを配布する場合は同じライセンスで配布することも書かれています。

論点2:チラシ・名刺・パンフレットにGoogleマップを載せる

Geo Guidelinesの「Googleマップ/印刷」の項目には、可の区分と不可の区分が並んでいます。販促物に関わる記載を抜き出すと次の通りです。

区分ガイドラインの記載
可名刺・パンフレット・配布物・チラシなど、印刷された販促物における補助的な案内用途(5,000部まで)
可書籍・教科書の本文(5,000部まで)
可定期刊行物(新聞・雑誌・学術誌など)
可会社の報告書・提案書・プレゼンテーションなどのビジネス文書
不可印刷された販促物・広告物での、主役としての利用や創作的な利用。例として、自動車会社の雑誌1ページ広告で、その車が走れる距離を見せるためにGoogleマップのスクリーンショットを使うものが挙がっている
不可消費者向け商品・小売商品とその包装(Tシャツ、ビーチタオル、シャワーカーテン、マグカップ、ポスター、文房具など)
不可5,000部を超える書籍の本文、書籍の表紙
不可印刷された案内用の資料の中核としての利用(旅行ガイドブックなど)

この区分で見ると、判断の軸は3つあります。

地図に書き足せるもの

ガイドラインは、地図に点・線・ラベルなどの情報を書き足すことを認めています。店の位置に印を付ける、駅からの道順に線を引く、目印の名前を添える、といった加工がこれに当たります。

一方で、オンラインで見たときの見た目を大きく変えることは認められていません。例として挙がっているのは、画面の色を変えることと、帰属表示を取り除くことです。

チラシに載せる前に確かめる点は、帰属表示が地図のすぐ近くに読める大きさで入っているか、画面の色を変えていないか、印刷する部数が5,000部以内か、の3つです。

論点3:ホームページに地図を載せる

Googleマップを埋め込む

Geo Guidelinesは、ウェブサイトにGoogleマップを埋め込むだけであれば、Googleの許可は不要だとしています。埋め込みでは帰属表示が自動で表示されるので、論点1の帰属表示の条件も同時に満たされます。

Googleマップの公式ヘルプに書かれているパソコンでの手順は次の通りです。

ストリートビューも、ウェブサイトへの埋め込みは許可不要とされています。スクリーンショットを撮って画像として貼ることは、目的を問わず不可です。

地理院地図を埋め込む

地理院地図にも、表示中の地図をウェブサイトに埋め込むためのHTMLタグを取得する機能があります。操作マニュアルによると、画面上部の共有ボタンから開く共有パネルに「サイトに埋め込み」があります。作図した図形(論点4)は、この埋め込みには反映されません。

国土地理院は出典の記載場所について、ウェブサイトでは表示画面に常に見えるように表示することを原則としています。

論点4:目印や道順を書き足した案内図を無料で作る — 地理院地図

国土地理院の地理院地図(https://maps.gsi.go.jp/)は、ブラウザで開いて無料で使える地図です。地図への書き込み、印刷、画像としての保存までが1つの画面でできます。操作マニュアル(2025年5月8日更新)に沿って、案内図を作る流れを整理します。

手順1:場所を表示する

画面上部の検索バーに住所や地名を入れると、その場所に移動します。地図はドラッグで動かせ、マウスホイールで拡大・縮小できます。最寄り駅と目的地が1つの画面に収まる大きさに合わせます。

手順2:店の位置・道順・目印を書き足す

画面右上の「ツール」をクリックし、「作図・ファイル」をクリックすると、作図のウィンドウが開きます。案内図で使うボタンは次の通りです。

書き足したいもの使うボタン操作
店・会場の位置マーカー(アイコン)を追加地図上の置きたい場所をクリックする。アイコンの画像と大きさを選び、「OK」をクリックする
駅からの道順線を追加道に沿って地図上の点を順にクリックし、最後の点でダブルクリックする。線の色・太さ・種類を指定できる。右クリックで直前の点を取り消せる
店名や「ここを右折」などの文字テキストを追加地図上に文字を置く
駐車場や敷地の範囲ポリゴンを追加範囲の角を順にクリックし、最後の点でダブルクリックする。線と塗りつぶしの色・透過率を指定できる
手書きの矢印や補助線フリーハンドで線を追加マウスで線を描く

書き足したあと「確定」をクリックすると、スタイルが確定します。マーカーには名称を付けられ、「アイコンのラベルを表示」にチェックを入れると、その名称が地図上にラベルとして表示されます。

手順3:作図を保存する

作図のウィンドウの「選択している情報をまとめて保存」をクリックすると、書き足した内容をKML形式またはGeoJSON形式のファイルで保存できます。保存したファイルは「ファイルからデータを読込」で読み込むと、続きから編集できます。営業時間の変更や移転で案内図を直すときに、最初から描き直さずに済みます。

手順4:印刷する、または画像にする

紙に印刷する場合は、画面上部の印刷ボタンをクリックすると、印刷用のページに切り替わります。印刷用のページでは、用紙サイズ・向き・画質を選べ、タイトルを記載でき、地図の右下に方位記号を追加できます。

チラシやホームページの素材にする場合は、画面上部の共有ボタンから「画像として保存」を選ぶと、表示中の地図をPNG形式の画像で保存できます。保存する範囲は次の3通りから選べます。

操作マニュアルには、非常に大きな範囲を保存しようとした場合や、作図データのファイルサイズが大きい場合は画像を保存できないことがある、と書かれています。パソコンやブラウザの画面キャプチャの機能を使うこともできる、という案内もあります。

国土地理院の地図を使うときの条件

国土地理院の「地図の利用手続」のページは、利用のしかたを次のように分けています。

区分国土地理院の記載必要なこと
承認申請が不要デザイン、内部利用、テレビ番組、書籍の挿入図など出典の明示
複製(測量法第29条)測量成果をコピー、スキャン等で複製したものを単に背景として利用するなど、大幅な加工を伴わない利用承認申請と出典の明示
使用(測量法第30条)基の測量成果に手を入れて別種の地図を作成する、または測量によって得たデータ等を付加し独創性のある主題図を作成する場合承認申請と出典の明示

対象になるのは、地理院地図で表示される標準地図・淡色地図などの基本測量成果です。承認申請の標準処理期間は、申請書が到着してから7日から14日程度(土日祝日と年末年始を除く)とされています。チラシの配布日が決まっている場合は、この日数を逆算に入れることになります。

自分の案内図がどの区分に当たるかは、同じページから案内されている「地図の利用手続ナビ」と「地図の利用手続パンフレット」で確かめられます。

出典は、承認申請が不要な場合でも記載が必要です。国土地理院の「出典の記載例」のページには、加工した場合の例として「地理院タイルに○○を追記して掲載」という書き方が挙がっています。店の位置や道順を書き足した案内図は、この「追記」の形に当たります。記載する場所は、印刷物では地図の掲載箇所、ウェブサイトでは表示画面に常に見える位置が原則です。

論点5:地図の代わりにQRコードやリンクで案内する

名刺や小さな広告枠では、地図を載せても文字がつぶれて読めません。地図の画像を載せず、地図を開くためのQRコードやリンクだけを載せる方法があります。地図の画像そのものを紙面に置かないので、紙面の広さに左右されません。

地理院地図でQRコードを作る

地理院地図には、表示中の地図のURLをQRコードにする機能があります。操作マニュアルによると手順は次の通りです。

ダウンロードした画像は、そのままチラシや名刺のデータに配置できます。読み取った人のスマートフォンでは、同じ場所の地理院地図が開きます。

共有パネルには「地図の URL」の欄もあり、表示中の地図のURLをそのままコピーできます。

Googleマップの共有リンクを使う

Googleマップの公式ヘルプに書かれている、場所のリンクを取得する手順は次の通りです。

駅から店までのルートを表示した状態でも、同じく「リンクを送信する」から「リンクをコピー」でルートのリンクを取得できます。コピーしたリンクは、メールの署名、予約確認のメッセージ、ホームページの「地図を見る」ボタン、SNSのプロフィールなどに貼れます。受け取った人は、自分のスマートフォンのGoogleマップでその場所を開き、現在地からの経路を調べられます。

論点6:地図を印刷して手渡す・書類に付ける

チラシのようにデザインした印刷物ではなく、来店予定の人に渡す紙や、書類に添える地図が要る場面があります。印刷の機能を持つ3つの手段を並べます。

手段印刷できるもの公式に書かれている手順
Googleマップ ルート(経路) パソコンでGoogleマップを開く →「ルート」をクリック → 出発地と目的地を入力 → 経路を選択 → 印刷アイコンをクリック →「地図を含めて印刷」または「テキストのみ印刷」を選択 →「印刷」をクリック
Googleマイマップ 自分で作った地図(場所の印や線を入れたもの) マイマップにログイン → 地図を開く → 左パネルのメニューアイコンをクリック →「地図の印刷」をクリック → 画面の指示に従う
地理院地図 表示中の地図(作図で書き足した内容を含められる) 印刷ボタンをクリック → 印刷用のページで用紙サイズ・向き・画質を選択 → 印刷を開始

Googleマップのルート印刷は、最寄り駅から店までの道順を、曲がる場所の説明つきで紙にできます。「テキストのみ印刷」を選ぶと、地図を含まない道順の文章だけが印刷されます。

Googleマップを書類に載せる場合の区分は、論点1の表の通りです。Geo Guidelinesは、会社の報告書・提案書・プレゼンテーションなどのビジネス文書を可の区分に入れています。帰属表示が必須である点は、書類でも変わりません。

書類の提出先が地図の種類や様式を指定している場合は、提出先の指定が先に立ちます。

まとめ

出典

Google「Geo Guidelines」https://about.google/brand-resource-center/products-and-services/geo-guidelines/
Googleマップ ヘルプ「地図やルートを他のユーザーと共有する」https://support.google.com/maps/answer/144361?hl=ja
Googleマップ ヘルプ(ルートの印刷)https://support.google.com/maps/answer/7101463?hl=ja
マイマップ ヘルプ(地図の印刷)https://support.google.com/mymaps/answer/3109452?hl=ja
国土地理院「地図の利用手続」https://www.gsi.go.jp/LAW/2930-index.html
国土地理院「出典の記載例」https://www.gsi.go.jp/LAW/2930-meizi.html
国土地理院「地理院地図 操作マニュアル」(2025年5月8日更新)https://maps.gsi.go.jp/help/pdf/GSIMaps.pdf
OpenStreetMap「著作権とライセンス」https://www.openstreetmap.org/copyright/ja

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