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Googleマップで半径の円を描く方法 — 1km・3kmを無料で表示する手段を整理

2026年10月4日 / 最終更新 2026年10月4日
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監修:タスデータ(住所・地図データの専門チーム)
国勢調査をもとに商圏の人口・世帯数を集計するサービスを提供している立場から、各ツールの公式ヘルプ・操作マニュアルで確認できた内容を整理しています(2026年10月4日時点)。

店や自宅を中心に「半径1km」「半径3km」の範囲を地図で見たい。チラシを配る範囲、配達できる範囲、お客さんが来てくれそうな範囲を考えるときに出てくる場面です。ここでは、Googleマップで半径の円を描けるのか、描けない場合に無料で使える別の手段は何かを、論点ごとに整理します。先に全体像を書くと、円を描くだけなら無料の方法で十分です。

論点1:Googleマップの標準機能に「半径の円を描く」はあるか

Googleマップの距離測定の公式ヘルプを読む限り、半径を指定して円を描く機能の記載は見当たりません。記載があるのは「距離を測定」という、地図上の点をつないで距離を測る機能です。

「距離を測定」でできること(PC版)

公式ヘルプによると、PC版の手順は次の通りです。

測れるのは直線距離です。日本語版ヘルプにも「2つの都市の間の直線距離を測定する際などに役立ちます」と書かれています。ライトモードでは利用できません。

この機能で円は描けませんが、店から1kmの地点がどのあたりかを確かめることはできます。店を始点にして東西南北へそれぞれ点を置き、1kmになる場所を見ていけば、範囲のおおよその端が分かります。「あの交差点までが1km圏か」を知りたいだけなら、この方法で足りる場面は多い、と筆者は捉えています。

論点2:マイマップで円は描けるか

Googleの「マイマップ」は、自分用の地図に線や図形、場所を書き込めるサービスです。公式ヘルプ(英語版)では「Draw a line」のアイコンから「Add line or shape」を選び、線やシェイプ(多角形)を描く手順が案内されています。場所(マーカー)も追加できます。

一方で、円を描くツールの記載は公式ヘルプにありません。点を何か所も打って円に近い多角形を手で描くことはできますが、半径1kmちょうどの円にはなりません。

マイマップはファイルの読み込みにも対応しています。対応形式と上限は次の通りです。

項目公式ヘルプの記載
読み込める形式CSV・TSV・KML・KMZ・GPX・XLSX・Googleスプレッドシート
1ファイルの行数2,000行まで
ファイルサイズKML・KMZは解凍後5MBまで、その他は40MBまで
1つの地図に置ける数線・シェイプ・場所の合計10,000件、1レイヤあたり2,000件

KML・KMZを読み込めるので、別のツールで作った円をKMLにできれば、マイマップに持ち込む道はあります。ただし、KMLの一部の要素は読み込まれない場合がある、とヘルプに書かれています。円の持ち込みが必ずうまくいくとは言えない、という留保が付きます。

論点3:Google Earth Pro の定規ツールには「Circle」タブがある

Googleのサービスの中で、円の記載が公式ヘルプにあるのはGoogle Earth Pro(パソコンにインストールして使う版)です。Toolsメニューから開く定規ツールにタブが並んでおり、「Circle」タブで地上に円を描いて測れます。中心からドラッグして半径を決める形です。ヘルプ本文は「円周を測る」という説明になっています。

測った結果は、定規ウィンドウの「Save」から名前を付けて保存でき、左側の「Places」に残ります。

提供終了の予定があります。Googleの公式ページには、Google Earth Pro(デスクトップ版)は2027年6月25日以降ダウンロードできなくなる、と記載されています。2026年10月4日時点では提供中です。

今から新しく覚える道具としては、終了予定がある点をどう見るかで評価が分かれる、という見方ができます。

論点4:地理院地図には「円を追加」がある

国土地理院が公開している地理院地図は、無料で使えるウェブの地図です。操作マニュアル(2025年5月8日更新)に、円を描く手順が載っています。

マニュアルに載っているのは、ドラッグで半径を決める方式です。目安として1km前後の円を地図に重ねたい、という用途には合う道具です。

描いた円は保存できます。「選択している情報をまとめて保存」でKML形式かGeoJSON形式を選ぶ仕組みですが、マニュアルには「テキスト、マーカー(円)は GeoJSON形式でのみ保存することができます」と明記されています。論点2で見た通り、マイマップが読み込める形式の一覧にGeoJSONは入っていません。地理院地図で描いた円をそのままマイマップへ移す、という流れは形式の面でつながりにくい、と筆者は捉えています。

論点5:jSTAT MAPは円を作り、その中の人口・世帯数まで集計できる

jSTAT MAPは、政府統計の総合窓口(e-Stat)が提供する無料の地図サービスです。誰でも使えるウェブ上の地理情報システムで、「ログインしないで始める」こともできます。

ここまでの道具と違うのは、円を描くだけでなく、円の中の統計を集計できる点です。e-Statの公式ヘルプには、ある施設を中心にした半径300m内の世帯総数を、面積按分で集計して表示する例が載っています。

総務省統計局の活用例資料(学校の周辺1km圏内を調べる例)では、次のような流れが紹介されています。

ログインが要るかどうかは機能で分かれます。データの登録・プロット・シンプルレポートはログイン不要です。データの保存、住所から位置への変換、データのインポート・エクスポート、リッチレポートの作成にはログインが必要です。ログインにはe-StatのユーザIDを使い、メールアドレスで仮登録してから本登録する流れになります。

機能が多いぶん、画面の項目も多い道具です。つまずきやすい箇所はjSTAT MAPの使い方でつまずく点で別に整理しています。

論点6:描いた地図をチラシや資料に載せるときの扱い

円を描いた地図は、画面で見るだけでなく、チラシや提案資料に載せたくなることがあります。このとき、地図ごとに利用のルールが違います。

地図公式に示されている扱い
Googleマップすべての利用でGoogleへの帰属表示が必須。書籍(5,000部まで)・定期刊行物・ビジネス文書・限定的な販促物は可。消費者向け商品などは不可
Google Earth書籍(5,000部まで)・定期刊行物・ビジネス文書は可。商用・販促の目的では使えない
ストリートビュー印刷用途はすべて不可
地理院地図内部利用・書籍の挿入図など、多くの利用は出典の明示で可。地図をそのまま複製する場合や、加工して別の地図を作る場合は、測量法に基づく承認申請が必要になることがある(標準処理期間は申請後7〜14日)

Googleの帰属表示は、コンテンツの近くに置き、隠したり切り離したりしないこと、とされています。Google Earthの画像は商用・販促の目的では使えない、とガイドラインに書かれています。Google Earth Proで描いた円の画像を販促用のチラシに刷る使い方は、この記載に当たります。

自分のチラシがどの区分に当たるかは、部数や用途で変わります。上の表は要約なので、実際に印刷する前には各ガイドラインの原文で条件を確かめる、という手順が要ります。地理院地図で判断に迷う場合は、国土地理院に確認するという方法があります。

論点7:円は描けても、円の中に何人・何世帯いるかは別の話

ここまでを一覧にすると次のようになります。

道具円を描く機能円の中の人口・世帯数
Googleマップ(距離を測定)公式ヘルプに記載なし(直線距離は測れる)公式ヘルプに記載なし
マイマップ公式ヘルプに記載なし(線・シェイプは描ける)公式ヘルプに記載なし
Google Earth Pro定規ツールの「Circle」タブ公式ヘルプに記載なし
地理院地図「円を追加」作図機能の説明に記載なし
jSTAT MAP半径を指定した円形エリア集計できる(面積按分)

円を描くだけなら、無料の方法で十分です。地理院地図の「円を追加」で用は足ります。Googleマップしか使わない場合でも、「距離を測定」で1km地点を確かめる方法があります。

ただ、円を描いたあとに出てくる疑問は、たいてい「で、この円の中に何人住んでいるのか」「何世帯あるのか」です。チラシの部数を決めるにも、出店や移転を考えるにも、要るのは円の形そのものより中身の数字だ、という見方があります。この数字は国勢調査のデータを円に合わせて集計するもので、上の表の通り、Googleマップ側の公式ヘルプには該当する機能の記載が見当たりません。無料で対応しているのはjSTAT MAPです。

タスデータの商圏レポートは、この「円の中身」だけを取り出した無料ツールです。住所を1つ入れて、半径500m・1km・2km・3kmから選ぶと、次の項目を1枚にまとめて表示します。

登録もログインも不要で、無料で表示します。元のデータは国勢調査などの公的統計で、jSTAT MAPと同じ系統です。違いは、操作が住所の入力と半径の選択だけ、という点にあります。

限界も書いておきます。円は直線距離の円で、川や線路による行きにくさは反映していません。選べる半径は4種類で、1.5kmのような任意の値は指定できません。しばらくアクセスが無い状態から開くと、表示まで1〜2分かかることがあります。任意の半径で細かく調べたい場合は、jSTAT MAPの方が合います。

住所を1つ入れると、半径500m・1km・2km・3kmの人口・世帯数を地図の円と一緒に表示します。
登録もログインも不要・無料。国勢調査などの公的データをもとにしています。

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まとめ

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